60年代のテープレコーダー2(年金フル世代の子供の頃)

今回は最初にオープンリールテープの種類を纏めてみる。オープンリールテープの幅は一般的には1/4インチで長さはリールの直径により 3・5・7・10インチで、一般用の標準は7インチで前回のブログで取り上げた SONY TC-101 も7インチリールが使用出来た。5インチはポータブル用等に使用するもので、その後各社から発売された普及型機は5インチまでしか使えないものが多かった。

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そして1/4インチ幅のテープはこれまた何種類かの使い方があって、業務用や放送用として全幅を使って片側モノラル録音するタイプ、半分ずつを使って往復録音をする2トラックモノラル、4つのトラックに分けてその内2トラックづつを使って往復録音するステレオ 4トラック、そして2トラックに分けて片道録音として使うステレオ2トラックなどがある。

SONY TC-101 を始めとして当時の家庭用は2トラックモノラルを使用していた。そして録音速度も9.5cm/sec, 19cm/sec, 38cm/secなどがあったが、標準は19cm/secで、9.5cm/secは音質がかなり悪かった。なお38cm/secは10インチリールと共に放送やレコーディング等の業務用だったが、後にオーディオブームの時には通称2トラサンパチといって、この規格の機器を一部のマニアが使う時代があったが、これについては項を改めて取り上げる予定だ。

学校等を含めた一般用のステレオテープレコーダーでは1964年頃に発売された SONY TC-200というモデルがあって、価格は当時6万円位だった。この機器は4トラックステレオで蓋の部分が2つに分かれてステレオ用スピーカーとなる物だった。当時の一般用テープレコーダーは全てスピーカー (とアンプ) を内蔵していて、それ自体で音が出たが、ステレオの場合はスピーカーの左右に幅を持たせる必要がある事から、これは上手い方法だった。実はこのTC-200こそ6月18日のブログ「60年代の音楽教育」に出てくる中学時代に悪徳音楽教師が学校の備品ににも関わらず自宅に持ち帰って私物化していた機材そのものだった。

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その後他社からもステレオ用テープレコーダーが発売されたが、流石に高価だから一般家庭では殆ど普及はしていなかった。もうひとつ50~60年代でソニーと共にテープレコーダーを生産していた企業にアカイ電気がある。アカイのテープレコーダーはソニーよりもヘビーデューティーで学校等で使っても耐久性でソニーよりも勝っていると言われていたが、より大きく重く高価だったから当然でもあった。そのアカイのステレオテープレコーダーのM-5 は当時カタログでしか見た事が無かったが、そのカッコ良さに憧れたモノだったが、実は米国アンペッウス社にソックリなモデルがあって、何の事はない米国のパクリだったのだ。当時のアンペックス社はテープレコーダーでは最も進んでいて、世界中のレコード会社のスタジオで使われていた。

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そしてもう一つ忘れてはならないメーカーがティアックで、ここは3モーターの高級機専門で、オーディオマニアの憧れだった。このティアックが発売したA-6010を当時高校の友人と見に行ったオーディオフェアーで現物を触ったら、軽快な電気スイッチで素早く動作するフィーリングや早送りや巻き戻しの速さなど、流石に高級機と感動したものだった。この3モーターというのは2つのリールと録音再生時のテープを挟んで走行をさせるキャプスタンにそれぞれ専用のモーターを使用して、電気式のスイッチを押すとリレー制御で軽快に動作するという方式だった。これに対して一般用では1モーターと言って、1つのモーターの駆動メカをレバーで切り替える方式で、要するにレバーをガチャン、ガチャンとやる当時のテープレコーダーがこれだった。

実はその直後に当時通っていた高校の音楽室に、何とこのA-6010が納入されて、しかし殆ど使われていなかった事もあり、友人と文化祭にこれを使ってオーディオフェア―のパクリをやろうという事になった。

さて、その詳細は次回にて。

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