60年代の遠足(年金フル世代の子供の頃)
8月 3, 2018年金フル世代が小学生の頃の楽しみと言えば勿論夏休みを始めとして長期の休みだが、それを別にして学校の行事としては遠足が一番だろう。他に大きな行事としては運動会があるが、これは運動神経の良い子ならば楽しみだろうが、運動音痴(音痴に引っかけてウンチというらしい)の子からすれば地獄となる。これが運動は上手くても勉強はマルで駄目、という場合はこれそこ年に一度ヒーローになれるが、何時も勉強でトップ街道を邁進しているけれど典型的なウンチだと、年に一度の地獄となる訳だ。
さて本題に戻って、60年代(と50年代後半)の小学校の遠足は東京の公立小学校では春と秋の2回の実施で、春は観光バスを使うが何故か秋は電車に乗ってゾロゾロと歩いて行くという事で、それゆえ春の遠足の方がより楽しみだった。当日の持ちモノは昼食とお菓子&果物で、これらをリュックサックに入れるのが普通だった。昼食の弁当は弁当箱にというよりも握り飯や乗り巻き等が主流だったが、何れも各家庭は朝早くから弁当作りに勤しむ事になった。弁当以上に楽しみなのはお菓子とフルーツで、これらは学校から○○円以内などと決められていたが、上限があるから逆にそれ一杯に買う事になる。その時に当時は高価だったバナナを1本持っていくのが仕来りで、既に食べ終わった帰りの道筋でもリュックサックの中はバナナと弁当の匂いが混じって、空きっ腹には名残惜しかったものだ。
校庭に並んで例によって校長先生の話を聞いてから注意事項などの伝達があり、いよいよバスに乗り込んで、やがて出発して校門を出る時の段差ではバスが左右にユックリ揺れて、要するに観光バスはエアサスなのが原因だが、その揺れ方がまたこれから遠足に出発する雰囲気を盛り上げていたものだった。
そう言えば最近は観光バスに乗る機会は先ず無いが、最新の車種は随分豪華になったとは言え、基本的な機能は60年前とは変わらないのも事実で、まあ基本は変えようが無いのかもしれない。