60年代のオーディオ3(年金フル世代の子供の頃)

どんなに立派なオーディオ装置があっても音源、いわゆるソースが無ければ音は出ない訳で、さてそのソースはといえば60年代の主流は “レコード” 、すなわち今で言うアナログディスクだった。このレコードは薄いポリ塩化ビニール(塩ビ)の円盤状で、それ以前の主流だったSPレコードより遥かに長時間の録音が出来た。当時はLP (Long Play) と呼ばれ、代表的なモノは直径12インチのもので日本では通称 “30cmLP″と呼ばれていた。この30cmLPは片面で30分程の収録が可能で、クラシックの交響曲がレコードの取り換え無しで聞く事が出来る事になった。なおレコードは両面に音が収録されているから、交響曲などクラシックでは2曲、ジャズやロックでは8~10曲程度が収録されていた。

しかしこの30cmLPは高価で、65年には1枚1,500~1,800円くらいだったから、中学生などでは簡単に変える物では無かった。そこで一般的なのがシングル盤とよばれていたモノで、直径17cmで回転数が45rpmとLPの33rpm(実際には33 1/3rpm)より速く、片面で5分程度だから主にヒット曲に使われ、流行の曲が入った面をA面と呼び、裏面にはオマケ的にイマイチの曲を入れて、これをB面と呼んでいた。シングル盤の特徴はまん中の穴が大きくて、プレーヤ―にはアダプターを入れて使用したが、その形状からドーナツ盤とも呼ばれていた。価格は65年で370円だったから、中学生でも買えない事は無かったが、次から次へと発売される新曲を買い集めるのは無理な相談だった。

他にもう一つ、シングル盤と同じ大きさで33prmの通称17センチLPと言われていたものがある。これは1枚に裏表で合計4曲が入っていて、しかも少し前に発売された時はA面だった曲ばかりであり、価格は覚えていないがシングル盤と変わらないくらいだったような気がする。これは最も買い得なレコードであり、中・高校生が小遣いを貯めてかうのはこれが定番だった。

もう一つ、同じくレコードプレーヤ―に載せて聴くのだが素材が極薄いペラペラのものでその代わり価格は安く、雑誌の付録等に使われていた。音質は当然悪いが子供でも手に入れられるレコードという面では充分な存在意義があった。

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さて話を30㎝LPに戻して、レコード自体が30㎝あるという事はジャケットはそれより少し大きいから結構な大きさで、ここに印刷された写真や文字が大きな魅力でもあった。更に中には小冊子として解説や歌詞などが印刷されたものが入っていたり、ジャケット自体が見開きだったりと、そこは伊達に千数百円を取っていた訳では無い。

特にモダンジャズ系のLPでは、名盤といわれる物はそのジャケットを見れば即座にアルバム名が思い浮かぶ事になる。下のジャケット写真を見て、一目で判る読者も居るだろう。

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