ゴーン氏の勾留理由開示手続き
1月 9, 2019既にトップニュースとなっているゴーン氏が勾留理由開示手続きにより出廷した件を少し考えてみる。
先ず多くの人が指摘しているが、この手続きに出廷することで一般的にはデメリットが多いために滅多に請求しないというが、今回はメリットである久しぶりに家族と顔を合わせられる事や、公の場での無罪の訴えが出来る事などを選んだのだろう。
そして最大のデメリットである出廷時のノーネクタイにスリッパで手錠と腰縄の姿を傍聴人にみられる事は、ゴーン氏の場合は寧ろメリットになるだろう。何しろ世界的に有名な有能な経営者であるゴーン氏を殺人や強盗犯と同じような姿で護送してくる事が世界に知れ渡る事で、日本の司法制度が先進国とは言えない、いやそれどころか野蛮で最低レベルである事を世界の世論に訴えられるという、正に骨を削って身を残す作戦だろうか。
今回は恐らく海外ジャーナリストも傍聴しているだろうから、その様子を世界の主要メディアで報道されるのは検察にとっては大きな痛手となるだろう。逆に、もしも自分がゴーン氏サイドだったら、この手錠と腰縄の姿をイラストにして世界中に配信することで、日本の司法の前近代性をアピールするのには持って来いだ。逆に日本の国民からすれば、売国奴である小役人のお陰で日本の国際的な評価が最低になってしまい、如何してくれる!という気持ちだ。
今回の事件、最初は世界に誇る日産の技術と収益をルノー、すなわちフランスに持っていかれるのを阻止する為の戦略であり、あの国賊である地検特捜部にしては上出来と思ったが、話が進むに連れて、何の事は無い例によって検察関係者の出世欲のための無理筋捜査だった事が明らかになってしまった。
今の日本は検察という本来単なる行政機関の一つが妙に権力を持ってしまい、自分達の意にそぐわない者は政治家だろうが経営者だろうが何か突っついて強引に犯罪者に仕立て上げるという異常事態になってしまった。この状況は歴史的には、その王朝の末期にみられた事と似ていて、例えば中国の明王朝の宦官政治とそっくりだ。そうか、検察というのは宦官だったんだ!
勿論検察官だって皆が出世欲に駆られて人の道を外している訳では無く、真面目で誠実な人達も多いだろうが、そういう人材は出世の道から外れて酷い待遇を受け早期退職で弁護士になったり、という道が待っているのだろう。しかし、弁護士になっても美味しい仕事は回ってこないから結局低収入に喘ぐ事になる。これに対して、出世の為に悪の限りを尽くせば、退職後も美味しい仕事で高収入となり、贅沢三昧で若い愛人を連れて高級車でゴルフに行こうとしたらば、身分不相応な高級車の操作が上手くいかずクルマが暴走して歩行者を死亡させていまい、普通なら現行犯逮捕されるところを、1年もたってから在宅で書類送検という、仲間内での不正と言われても文句は言えない事をやっていたり、まあ流石に宦官達は老後も美しい。