専門職大学って何だ?

5月 14, 2019 0 投稿者: B_Otaku

これまた最近目にする「専門職大学」という文字。はてこれは何だろうか?

今回は文部科学省のHP(mext.go.jp)に掲載されているプレゼンテーションスライドを流用して説明する。

専門職大学を一言で言えば『特定の職業のプロフェッショナルになるために必要な知識・理論、そして実践的なスキルの両方を身に付けることのできる大学』という事で、卒業単位の1/3を実習・実技の授業とする事で就職後に役立つ実践力を身につける事を目標としている。

従来の大学教員は研究者としての側面が強かったが、専門職大学では現場の経験豊富な実務家の教員からの授業もある。また40人以下の少数授業としている。

とは言え、大学だって工学系なら実習の指導もあるし、これらは40人どころか数人のグル―プで行っているのだが‥‥。例えば大学の機械工学科の実習なら機械加工や鍛造、鋳造などの実習はあるし、それを指導するのはベテランの職人なのだが、まあ授業時間が違う(少ない)かもしれない。

また、学外の企業・診療所等での実習は4年制の場合通算600時間以上実際の現場で知識と技術を学び、問題解決できる思考力も養う、って、要するにインターンシップみたいなものだろうが、15週間と言う事は約4カ月だから結構長いが、実は単なる只働きの工数で使われたりして‥‥。

一つの専門にとどまらない学びにより、新しいアイデアを生み出せる人材、就職した業界・職業の変化をリードする人材になれる、というのは専門学校との比較であろう。

そして卒業生には「学士(専門職)」「短期大学士(専門職)」の学位が授与され、大学院進学、留学ができる。まあ大学院進学での学歴ロンダリングの準備には良いかもしれないが、今時「学士」何て言ったら笑われてしまうくらいのもので、高学歴というのは修士以上と言われているが。

という訳で、制度は既に4月から始まっているが、実際の新入生が入学するのは来年度からとなる。それにしても実際にどんな大学が進出するのやら。分野としては医療・福祉系やIT系が多いようだ。またファッション系や観光、農業等も予定されているとか。

まあハッキリ言って従来の専修学校の進化版みたいなもので、恐らく新設の専門職大学の多くはこれらの経営母体が進出してくるだろう。それで入学難易度はといえば、まあ大学で言えばFランクか、専修学校クラスと、何れも希望者がほぼ全員入学できそうだ。

それで学費はというと、既に募集要項を発表している幾つかの専門職大学の案内をみると年額150万円くらいだから、これって私立の工業系大学と同じくらいで、決して安く無い。

今の世の中、工業系で大手企業の開発職になろうと思ったら、大学院修士課程(最近の正式名は前期博士課程)修了でないと無理だから、専門職大学を出ても中級国民になるのは無理そうだ。因みに上級国民になるには東大法学部から国家公務員1種試験に合格して、いわゆるキャリア官僚になるのが確実だが、上手く立ちまわれば国会議員などという裏技もあり、中卒の元アイドルでもなれるという話もある。

えっ、それよりも一気に皇族を狙う手もあるって? あっ、そうかぁ。内親王殿下をたぶらかして結婚する、っていうヤツねぇ。でもあれ、多分失敗に終わると思うが。幾らなんでも世論が許さないでしょう。