北朝鮮漁船と衝突した水産庁漁業取締船って何?

時事通信によると『7日午前9時5分ごろ、石川県・能登半島沖で北朝鮮の漁船と水産庁の漁業取締船「おおくに」(約1300トン)が衝突した。海上保安庁によると、漁船は沈没し乗組員が海に投げ出された。海保は巡視船などを現場に派遣。乗組員ら約60人が救助され、全員命に別条はないという。』

北朝鮮船は取締船に対して急旋回してぶつかって来たというから、これはひと悶着起こすのが目的だろう。事実、北朝鮮は早速「自国水域侵犯」主張の強行姿勢を見せている。

ところで今回の水産庁漁業取締船っていうのは一体何なの? というのが一般的な日本人の感覚だろう。海上保安庁の巡視船はお馴染みだが、水産庁の漁業取締船っていうのは今までニュースになった事が無い。

そこで調べてみたらば密漁などを防止・摘発し水産資源を保護することを目的に監督機関が所有または傭船して運用する船舶というもので、水産庁は現在7隻を運用している。ところが今回衝突事故を起こした「おおくに」は7隻の中に入っていない。あれっ? 実はおおくには民間企業(播洋実業株式会社)所有で水産庁が傭船しているもので、サイズは78mx12mで排水量約1,300トン、水産庁所有の取締船の最大級は87.6mx14m 2,183トンクラスだが、63.37mx9.6m 499トンクラス(3隻あり)よりは大きいから、取締船としては通常のサイズのようだ。

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取締船は水産庁所有船でも武器は装備していないし、ましてや民間からの傭船では勿論武装の無い只の船!で、海上保安庁の巡視船が事実上の巡洋艦なのとは大きな違いだ。

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これらの事情により巡視船に比べて対応が甘い為に、今回もイザコザを起こす相手として丁度良いと思われたのだろう。

北朝鮮は自国沿岸の漁業権を中国に売却してしまい、ロシアの海域では容赦無い攻撃を喰らうし、結局一番甘い日本海域、その中でも最も対応のぬるい水産庁の取締船(しかも民間からの傭船)何てマルでバカにされているのが今回の事件で暴露されてしまった。

2 comments

    1. 先程のニュースによると、監視船の乗組員は水産庁からは1名だけで、残りは全て民間人だそうです。という事は、機関銃どころかピストルの所持さえしていない事になり、こりゃ舐められるわけですねぇ。

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