日本の生産性は先進国では万年ビリっケツだった

1月 31, 2020 0 投稿者: B_Otaku

日本では毎日長時間労働が当たり前なのに何故に欧米は短いのか。毎日夜遅くまで残業している日本のビジネスマンからすれば、北欧やドイツで週休3日制を検討、何て話を聞けば殆ど別世界の話だが、それでもこれらの国は日本よりも裕福だったりする。

この最大の原因は企業の労働生産性(時間当たりの生産価格)の違いであり、2018年ではスウェーデンは72ドル、ノルウェーは86.7ドルに対して日本は46.8ドルだった。まあ北欧は別格かと思ったら2017年の順位では1位:米国 72ドル、2位:ドイツ 69.8ドルで、日本は先進国中最下位の47.5ドルだった。

という事は欧米の先進国に比べて労働生産性は70%程度だから、1.4倍働く必要があり、欧米が1日7時間働くのと同じ生産量を得るには10時間も労働が必要で、なるほど定時が8時間で残業が毎日2時間という、一般的な日本の企業の実態が証明されたようなものだ。

では生産性は何で決まるかといえば
生産性=付加価値 ÷(労働者数×労働時間)
であり、生産性を上げるためには
A 付加価値を上げる
B 労働者数を減らす
C 労働時間を減らす
が必要となる。

今の日本の企業がそのままで、労働者と労働時間も減らせば生産性が激減してしまうから、労働者数を減らしても生産が落ちないように作業効率の向上が必要であり、更には付加価値を上げる事も必要だ。

実際に日本の実情はというと1万ドルを稼ぐのに29人の社員を雇用し7時間超の労働を行っているのに対して、米国企業の労働時間は日本と同様に7時間だが社員数は19人というデーターがある。そしてドイツはというと社員数は25人だが労働時間が6時間と短いという。

結局ドイツは米国よりも社員数は多いが労働時間が短い。という事は付加価値が大きいのだろう。そして日本は多くの社員が長時間労働をするという、まさに現状のとおりの結果となっている。

そこで日独の車を例に比較すれば、ドイツ車のベンツ・BMWに代表されるプレミアムブランドをみれば、価格的には同サイズ(カテゴリー)の日本車よりも1.5~2倍もするが、その内容を考えれば納得できるのは最近日本でもこれらの車を多くを見かける事でも判るだろう。
⇒試乗記本篇 Levorg 2.0 GT vs BMW 320d Touring

クルマに限らず、ドイツの製品は価格は高いが性能や品質が高く、結果的に消費者からしても安い買い物となる。尤も内需を考えれば、多くの日本人は安物買いのナントカ状態だから、いきなり高付加価値路線に転向したら売り上げ激減となってしまう。

それでは国内で高付加価値品が売れるにはどうするかと言えば、日本でもバブルの頃は高級品が飛ぶように売れていたし、事実この当時の生産性は今ほど欧米との格差は無かったという。結局、その後の失われた30年の政策の悪さが最大の原因だった、といえる。

これぁ、日本の長時間労働と低賃金は当分続きそうだ。やれやれ。