中共が台湾近くに配備するという電子戦機とはどんなもの?
10月 13, 2021
名古屋テレビの伝えるところでは『香港の英字紙は7日、専門家が衛星画像を分析した結果として中国軍が台湾に近い江西省の基地などに新型の電子戦機「殲16D」を配備したと報じました』
香港の英字紙って、今や香港は中共の体制に吸収されたのだが、英字紙が独自の報道をするのかぁ?それとも、中共に言われて報道したとか?
まあ、中共としても台湾の傍に配備するぞぉ~、と威嚇したい気持ちもあるだろう。
ところで、その「殲16D」、別名J16Dだが、ロシアのSu-27SKのをコピーしたJ-11Bをべースに複座型にしたJ-11Bを元に、同じくロシアの複座多用途戦闘機Su-30MK2と同仕様に改修したもので、要するに第4世代をパクったコピー機を元により代4.5世代と同等に改造したという、まあコピーしまくりの戦闘機だ。
中共では主力戦闘機で、10月4日の台湾ADIZ侵犯の時も計56機中38機がJ16だった。
そのJ16をベースに電子戦機としたのがJ16Dで、9月に珠海市で開催された「中国国際航空宇宙博覧会」(珠海航空ショー)に展示された事で世界に情報が伝わったものだ。
J16Dは相手レーダーを察知してミサイルを発射し、敵の防空システムを乱す電子戦に特化した新型戦闘機で、米軍の電子攻撃機「グラウラー(EA-18G)」に対抗する為に開発されたと言われている。
実はこのJ16DをEA18Gと比べると、何やらそっくりだ。流石はパクリの中国だけある。
では、性能は如何だろうか?
電子戦機というのはハードウェア以上にそれを運用する為のソフトウェアやデーターが重要となり、さて中共にそんなノウハウがあるのだろうか?
日本では自衛隊が導入するステルス戦闘機F-35などのレーダーも妨害される恐れがある、という意見もあるが、その為にはF-35の電磁波に関するデーターが必要だ。そしてそれらを中共がどのくらい持っているのだろうか。
先日の台湾ADIZ侵犯時に、米軍が信号情報収集機RC-135W Rivet Jointで同地域を飛行していたのは、当然中共の軍用機のデーターを収集したのだろう。言い代えれば、威嚇の積りで何種類もの軍用機をウロウロさせれば、これらのデーターを片っ端から米軍が収集するという、結構アホな事をやっていたりして(笑
それでは、中共にはRC-135Wに相当する信号情報収集機はあるのだろうか? 調べたところ、中型輸送機Y-8ベースの特殊用途機の中に「Y-8G」という電子戦/情報収集機型があった。Y-8ベースには他には前回の台湾侵犯でも使われた対潜哨戒機が知られている。
そして日本は、というと、C2輸送機をベースとした「RC-2電波情報収集機」が入間基地に配備されている。そして中共は、日本のRC-2を強く警戒している、という。
確かにY-8Gと比べて1世代以上の違いがあり、これぁ勝負にならなさそうだ。
発着艦出来る艦載機が無いのに空母を作って威嚇している中共だが、すべてがこの調子で、データーが無いのに電子戦機を飛ばして威嚇したりというのも、全く同じパターンだった。
ところで上の写真のY-8Gだが、2018年1月に中国貴州省鄭場で墜落、乗員12人は全員死亡という事故を起していた。
戦争になる前に墜落どは‥‥