ウクライナアゾフ大隊への最後通告期限が切れて、ロシア空軍Tu-22M3が飛び立った
4月 18, 2022
ウクライナ南東部マリウポリの製鉄所に立てこもるウクライナ兵、というかネオナチ軍団はロシア軍が投降を呼びかけたもののこれを拒否し、徹底抗戦の構えをみせていた。
そして昨日、投降期限が切れた事でロシア軍のTu-22M3爆撃機が飛びたった。
⇒Срок действия ультиматума для боевиков истёк – Ту-22М3 уже вылетели
過激派の最後通告は失効しました-Tu-22M3はすでに離陸しています
Итак, срок действия ультиматума для боевиков, заблокированных на “Азовстали” истёк.
そのため、アゾフスタルで封鎖された過激派の最後通告は失効しました。
と、これについては朝からマスコミが大きく伝えているが、例によって祖国の為に命を捨てて徹底抗戦する愛国者という報道だ。まあ、その辺は勝手にやってろ、というところで、こちらは軍事オタク的にTu-22M3について纏める事にする。
Tu-22Mはソ連時代にツポレフ設計局で設計・製造された中距離・戦略/戦術爆撃機だ。初飛行は1969年で量産は1972年より始まったというから、結構な老朽機だが、爆撃機というのは米国でもB52(1955年から運用)が現役だったりするから、Tu-22Mが特別に旧式という訳でもないだろう。
主要諸元は
全長:39.6m、翼長:23.3~34.28m(可変)、全高11.05m、自重:54,000㎏、全備重量:124,000㎏、最高速度:マッハ2.05(2,160km/h)
で、米国B1戦闘機の
全長:44.81m、翼長:23.84~41.67m(可変)、全高10.36m、自重:86,000㎏、全備重量:216,356㎏、最高速度:マッハ1.25
に比べれば、サイズも一回り小さいし、何より搭載重量では圧倒的にB1が勝っているが、速度ではTu-22Mが圧倒している。
Tu-22Mは冷戦時代にはウクライナ軍も29機を所有していたが、ウクライナ政府が核放棄を宣言して、Tu-22Mは米国の資金援助で多くが廃棄された。現在は3機が残っているが、何れも国立航空博物館で保存されているというから、実戦には使えないだろう。
結局、ウクライナは核を放棄したが、その代わりに有事には米軍やNATO軍が支援すると思っていたらば‥‥軍は出さず。
という事で、まあ、日本の専守防衛や核放棄を見直すには良いチャンスでもある。
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