ロシアの天然ガスが途絶えたらドイツはどうなる?
5月 2, 2022
米国の強い要望でウクライナに対する武器供与を渋々承知したドイツ・シュルツ首相だが、その武器供与が極めて緩慢である事が政治スキャンダルになりつつあるという。
これについてWSJ(THE WLL STREET JOURNAL)が社説で述べている。
⇒【社説】ドイツの武器はウクライナに届いたか
ロシアの報復を恐れ、重火器の供与を遅らせるショルツ首相
ドイツはロシアがウクライナ侵攻を開始する前の2月半ばに、ヘルメット5000個を供与すると発表して笑いものとなり、その後は対空ミサイル、携行式ロケット弾、機関銃、地雷などを供与している。
しかし今、ウクライナが要求しているのは戦車・装甲車などの重火器であり、これについてドイツは消極的で、旧式な重火器の供与すらも拒否しているようだ。
しかしその代案としてドイツは、NATO同盟国のスロベニアがウクライナにソ連時代の戦車「T72」を供与し、ドイツがそれに代わる新しい装備をスロベニアに供給するという契約を行った。
T72戦車は1971年に旧ソビエト連邦で開発された戦車で、旧東側諸国を中心に中東・中南米・アフリカなど多くの国で現役とはいえ、ぶっちゃけ旧型であり、それもスロベニアの所有する中古品を供給しようというのだ。
その代わりにスロベニアには新型戦車を供給すれば、NATOの近代化になるという事だろう。一部ではウクライナはポンコツ兵器の処分場などと揶揄されているが、成程その通りであり、これぞ軍産複合体の在庫処分市という訳だ。
では対するロシア軍の戦車はといえば、最新モデルは「T-14」で、2015年から製造が開始されただけあって、動力性能ではT72の780~1,130hp 60km/hに対してT-14は1,350~2,000hp 80~90km/hと圧倒しており、主砲も同じ125㎜とはいえ発射速度が高く、有効射程も長い。
加えてT14は無人砲塔のためにハッチが無く、乗員は全員が車体に搭乗するなど、当然ながらT72とは時代の差を感じさせる。
尤も金のないロシアでのT-14(第3.5世代)の配備状況は未だ少ないであろうから、これがウクライナに投入されるかどうかは判らないが、ロシアの戦車はT-72(第2.5世代)以降はT-80やT90がる。とはいえ、ウクライナでロシア軍が投入している戦車はT-90もあるが、やはりT-72が主力のようだ。
という事は、ロシア軍も旧型戦車を投入しての在庫一掃処分をやっているようなもので、一部で噂されているように、プーチンとDSは一部では結託してお互いにポンコツ兵器を廃棄するためウクライナでの戦闘を長引かされいる、何て話も強ち妄想とも言えないところだ。
話をドイツに戻すと、同国の経済を支えていたのは安価なロシアの天然ガスであり、これは他のEU諸国としても同様だ。ロシアはEUに対して天然ガスの代金支払いにルーブルを使う事を要求しているが、米国はこれを拒否するように強要している。そこで一度ユーロで支払い、それをロシアの中央銀行を経由してルーブルに交換する事で、事実上でーブルで支払っているのだった。
何の事は無い、結局ドルがスルーされただけだった(笑
マスコミでさえロシアからEUへの天然ガス供給が途絶えたらば半年しか持たないと言っているが、実情は1週間程度しか持たないのだとか。
結局、ゼレンスキー氏はピエロのような存在だった。
おっと、本職はコメディアンだから、まさに適役であり、DSが担ぎ上げた理由も理解できる。
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