日韓首脳会談で何か進展したのだろうか?

3月 17, 2023 0 投稿者: B_Otaku

 

昨日行われた日韓首脳会談だが、はて、何か進展はあったのだろうか。
先ずは16日の日程からおさらいしてみる。
・11時30分:尹大統領が羽田に到着
・都内で民団の関係者など日本在住の韓国人との昼食会に出席
・13時30分:首脳会談に先立ち経団連と韓国の経済団体が「日韓 未来パートナーシップ宣言」をとりまとめる
・16時40分:尹大統領が総理官邸に入る
・16時48分:首脳会談始まる
・17時13分:日韓首脳会談の少人数会合が終わる
・17時15分~18時15分:首脳会談の全体会合
・18時34分~59分:共同記者会見
・19時40分~21時9分:銀座の日本料理店で夕食会(松阪牛のすき焼きや、岸田総理大臣の地元・広島の地酒など)

・21時10分ー22時6分:銀座の洋食店で夕食会2次会

という事で、さてそれで、どんな成果があったのだろうか。

尹大統領に同行していた韓国政府高官によれば
「両首脳が両国のさまざまな懸案を振り返り、未来志向の関係の発展を目指すことを確認できた」
「最も近い隣国である日韓両国が、冷え込んだ関係を正常化し、緊密に協力して北東アジアや世界の平和に貢献するための礎を築いたことに意義がある。人的交流や経済協力がさらに活発になるきっかけになったと評価できる」
と、ホルホルしているが‥‥

そして尹大統領は
「きょうの会談では、これまで停滞してきた韓日関係を、協力と共生、発展の関係に転換する有益な議論ができると信じている。岸田総理大臣が述べた両国の『シャトル外交』についても積極的に歓迎する。これからも緊密に意思疎通しながら、韓日関係の新たな時代を切り開くためともに努力できることを期待する」

また岸田首相は
少人数会合で、10年以上途絶えている両首脳による相互訪問「シャトル外交」を再開させることで一致したとしている。

実は今回の会談に先立って局長級の政策対話が3日間行われていて、その結果
・日本が韓国への輸出管理を厳しくする措置を取ったことに対抗して2020年に韓国側が行ったWTO=世界貿易機関への提訴を取り下げ
・2019年7月に韓国向けの輸出管理を厳しくして以降、およそ4年ぶりに解除される
ただし、ホワイト国復帰については即座に実施されることは無いようだ。

更に経団連と韓国の経済団体「全国経済人連合会」は、両団体が資金を出してそれぞれ基金を設立し、脱炭素社会に向けた取り組みやエネルギーの安全保障など、共通の課題について事業を進め、経済分野などでの連携強化に向けた「日韓 未来パートナーシップ宣言」を行った。

とまあ、それなりの成果をアピールしているが、勘案事項はまだまだ多く、そう簡単には解決できないだろう。

日韓問題を列挙すると
レーダー照射:2018年12月海上自衛隊の航空機が日本海で韓国軍の艦艇から射撃管制用レーダーの照射を受け、これを機に日韓関係は最悪の事態に発展した
竹島:韓国が不法に占拠している竹島の領土問題
佐渡島金山:日本が世界文化遺産への登録を目指している新潟県の「佐渡島の金山」をめぐって、韓国が朝鮮半島出身の労働者が強制的に働かされた場所だと騒いでいる
福島第一原発処理水:発電所に貯まった処理水を基準を下回った状態で海に流す事に反発している
韓国の水産物輸入規制:韓国が福島原発事故後に福島や宮城などの8つの県全ての水産物輸入を禁止している
日本の輸出管理:日本政府は2019年7月、韓国側の貿易管理に関する審査などの体制が不十分として半導体の原材料など3品目について輸出管理を厳しくし、8月には輸出の手続きを簡略化できる優遇措置の対象国から韓国を除外した

そういえば今回の会談で韓国はレーダー照射事件の落とし前を付けたのだろうか。フッ化水素などを北に横流しした件もうやむやのままだし‥‥。

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