札幌中心部の高層ビル 施工不良で建て直し 完成は予定より2年4カ月遅れ

4月 21, 2023 0 投稿者: B_Otaku

 

大成建設が請け負っていた札幌市中央区の北海道庁赤れんが庁舎前の地上26階建ての高層ビル工事で多数の施工不良が見つかり、全体の22.8%まで進んでいた工事は、15階まで組まれていた鉄骨を撤去する解体工事が始まる。

施工不良の内容は、発注と違うボルトが使われてたり、鉄骨の柱の水平ずれ、コンクリートの厚さ不足など、722カ所の鉄骨のうち70カ所が不良で、すれの最大値は21だった。更にコンクリートの厚さ不足は最大14ミリで245カ所というのだから、手抜きなんていう生易しいものでは無く、根本的にでたらめだった事になる。

これじゃあ、解体してやり直しとなるのも当然だが、これにより大成建設は240億円の損失を計上してたと発表されている。結局、解体工事が終了するのが来年8月で、完成は当初の予定よりも2年4か月遅れとなる。

要するに、解体工事だけでも1年以上かかる事になり、ロクでも無いものを作ってしまった代償はあまりにも大きい。

まあ、実際の施工は孫請け辺りがやっているのだろうが、それを見過ごした大成建設がとりあえず全てを被る事になるのだろう。こういう、地方の工事では地元業者が施工するのが普通だが、その発注は、恐らく途中にピンハネる中間業者がいたりと、建設業独特の問題点がモロに出てしまった、という感じだ。

とはいえ、今回の不祥事は建設途中だった事から未だ損害は少なかったというくらいで、横浜の大規模マンションのように、基礎の杭打ち工事の手を抜いたために、販売後で既に住民が住んでいる状態で建物が傾きだした事が発覚し、今後全ての棟を建て替えるという大変な事態になっているから、それよりは未だ損害は少ないというものだ。

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