行方不明の潜水艇 破片が発見され崩壊した事が判明

6月 23, 2023 0 投稿者: B_Otaku

 

日本でも大きく報道されていたタイタニック号の残骸探索ツアー潜水艇の行方不明事故だが、その潜水艇「タイタン」の破片が発見された事で、タイタンは圧力に耐えられず崩壊したという事がほぼ確実となった。

そのタイタンだが、実は既にその危険性が指摘されたいた。

運営会社は「ワシントン大学の航空機専門家、NASA、ボーイング社が協力して作られている」と言っているが、ホーイング社はタイタンのパートナーだった事は無く、その設計や建造を行った事も無いと明言し、またNASAも助言はしたがテストや職員の派遣はしていない、と何れも運営会社の宣伝文句を否定している。

また、運営会社の元職員が2018年に懸念を示していた。その内容は何と、船体ののぞき窓の強度が1300mしか耐えられない、という衝撃的なものだった。

そこで、日本が世界に誇る深海探査艇「しんかい6500」と「タイタン」を比較してみる。

しんかいタイタンに対して全長が30%程長く、高さは1.6m高く、重量は約2.5倍と大きい。

海上への発進は、しんかいでは大型の母船に設置された専用の大型クレーンを使用して降ろされるようだが、タイタンの母船はそんな大型の設備が無いために、台船に載せてスロープから海上へ降ろされる。

クレーンで直接ゆっくりと海上に降ろす事が出来るしんかいに対して、タイタンは降下地点まで小さなボートで引いていき、台船ごと海に沈めてから、タイタンを切り離すという事をやるようだ。

そしてコクピットも大いに違い、しんかいはほとんど宇宙船レベルの本格的なもので、乗組員は専用のシートでオペレーションを行う。対するタイタンはコクピットと言えるものは無く、艇内の狭いスペースで「雑魚寝」状況。潜水艇の操作は何とプレステ用のコントローラーを流用したもので、ショボいモニターを見ながら操船するという、もう月とスッポン状態だ。

今回の事故で死亡したハーディングさんの友人、クリス・ブラウンさんは、バハマで行われた潜水艇のテストを見た際、バラストに工業用配管を使ったり、操舵にゲーム機のコントローラーを使っていたり、彼らが認証を受ける事を拒否していたことなどは本当に問題だと感じた事で、潜水艇に乗船しなかった、という。

まあ、見る目があればとても乗れる代物では無いと判断するだろう。

要するに「素人集団の無謀な冒険」であり、今回の事故は起こるべくして起きた、という事だ。

【追伸】
実は米軍はタイタンが崩壊した時点でその音をキャッチしていて、タイタンが既に崩壊した事を知っていたふしがある。
流石は米軍の情報力だが、そりゃあそうだろう。自国の近海の状況は深海であろうと常に探索していて、瞬時に分析出来る能力があっても当然だ。

.