クルマ試乗記の裏話23 【オデッセイ アブソルート】

9月 30, 2023 0 投稿者: B_Otaku

 

ホンダオデッセイは初代が1994年に発売されたミニバンだが、2003年に発売された3代目はミニバンとしては1,550㎜という低い全高と3列シート7名乗車という良いとこ取りで、当時は大変な人気を博していた。

その中でも一番人気は標準の直4 2.4L エンジンをチューンアップして160ps→200psとして、スポティーなホイールなどを装着した「アブソルート」だった。

オデッセイの大柄なFWDワゴンというコンセプトは、150万円以上も高価なボルボ V70に近いものがある、とオデッセイユーザーが思ったかどうかは判らないが、とに角スペック的には最強で、抜群のコストパフォーマンスを誇っていた。

そのスペックを下表に示すが、成程近いものがあるし、パワーに至っては優っている。ついでに5シリーズツーリングのスペックも比較すると、これなら高い金を出してビーエムなんか買わないでオデッセイで十分だ、なんて思う輩がいてもおかしくはない(笑

ところが、このオデッセイアブソルート、実際に試乗してみたらば
ホンダ オデッセイ アブソルート (2005/1/8)

結果はカタログパワーを上げるために高回転化されたエンジンは低域トルクがスカスカだし、デカいドンガラと軽量化のボディは剛性不足で、走行安定性も不安のある走りをしてくれた。この点では同じような状況のボルボ V70も似たような特性ではあった。

という事は、少なくも当時のボルボに関しては「外車何て高いだけのぼったくり」という意見は間違いではない事になる。

ホンダという会社はタイプRのような、どう考えても赤字覚悟と思われる本気のクルマを作るかと思えば、多くは商売優先で低レベルのユーザーの志向に合わせてうまい汁を吸うという、ある面実に商売の上手いところがある。

そのオデッセイも、やがてはネタがバレてしまい今ではマイナー車種の部類となっている。

まあ、そんな事もあって個人的にはホンダという会社は決して好きになれないところがある。

という訳で、前回のレジェンドについては、米国ではアキュラ TLと書いたがTLはインスパイアであり、レジェンドはRLだった。言い換えればその程度の思い入れの無さなのだが、まあ、ホンダファンからすれば怒り心頭だろう(笑

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