東京都 再委託先で不正閲覧によりコロナ陽性者の個人情報が漏えい
6月 4, 2023
マイナンバーカードの不具合と不祥事に揺れている今日この頃、今度は新型コロナウイルス感染者の情報管理システム「HER-SYS」の情報が漏えいしたと、東京都福祉保健局が6月2日発表した。
その内容というのがまたお粗末で、委託事業者の再委託先で勤務していた派遣社員が不正に閲覧。メモに書き出して自宅に持ち出し、一部を知人にLINEで送信したというから、これは犯罪行為と言えるだろう。
問題の派遣社員は都民37人の氏名、住所、電話番号を閲覧し、メモに記録。このうち4人の情報をLINEで知人に送ったという。
実は情報漏洩事件はこのところ幾つも公表されている。
その一つは、神奈川新聞社は5月29日、読者から得た情報を第三者に漏えいしたとして謝罪した。記者が得た情報を取材先の家族に伝えたところ、家族がSNSで関連する投稿をしたため、読者がそれを発見し問題が判明した、というもの。
二つ目は、東京電力ホールディングスの社員が原子力発電所に関する書類を紛失したというもの。紛失したのは、柏崎刈羽原子力発電所6号機に関する書類で、一部の書類は地域住民から報告を受けて回収できたが、まだ一部の書類は見つかっていないという。
そしてお次は、天下のトヨタ自動車がクラウド設定のミスにより、保管していた顧客情報約26万人分が外部から閲覧された可能性があった、というもの。同社は先月12日にも215万人分の顧客情報が漏えいした可能性があると公表しており、詳細に調査したところ今回の件が発覚した。原因は社内でのデータ取り扱いのルール説明や順守が不十分だったためと説明している。
また海外向けサービスのために管理していたファイルも誤設定により、外部からのアクセスが可能状態で、その期間は何と16年10月~23年5月の間8年間も住所や氏名、電話番号、メールアドレス、顧客ID、車両登録ナンバー、車台番号が閲覧された可能性があるとしている。
他の国の状況は判らないが、少なくとも日本は情報化に対する危機管理が全くできていない事が良くわかる。無能で有名な地方公務員のみならず、東電やトヨタなどの一流企業もこんな状況だ。加えて日本にはスパイ防止法も無いから、これはもう秘密情報なんて駄々洩れと思った方が良さそうだ。
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