トランプ大統領の狂人理論とは

米国のニクソン元大統領はベトナム戦争終結のために「ニクソン氏は反共に取りつかれ、怒ると手がつけられなくなる狂人であり、何時核のボタンを押すか判らない」という噂を北ベトナム側にリークすことで、ホーチミン主席がビビってパリに飛び、和平交渉を懇願したという事実が有り、これをmadman theory(狂人理論)というらしい。

元はというと、アイゼンハワー大統領が朝鮮戦争終結の為に核兵器を使用する用意がある、という情報を密かに中国に知らせた事で中国が休戦を呼び掛けて朝鮮戦争が終わった事から、ニクソン氏はこれにならって北ベトナムを核で脅迫したのだった。

そしてトランプ氏の場合は選挙中や当選後の政権移行中にあらゆる場面で過激な発言を発して来たが、これこそ狂人理論の実践だったのだ。そして北朝鮮に対する発言も米中戦争も辞さなのではないかと思わせる発言から、２年程前には本当に米国が北朝鮮に核攻撃をするのではないか、という論評まで出回っていた。

そして今、またこの話が出始めたのは米国のニッキー ヘイリー前国連大使が先月刊行した｢WITH ALL DUE RESPECT｣という新著の中で、トランプ氏が2017年当時にあえて狂人を演じで北朝鮮に圧力を掛けていたという事実を暴露したからだった。まあ既に判っていた事とは言え当事者の告白はインパクトが有る。

With All Due Respect: Defending America With Grit and Grace

狂人といえば北朝鮮の金正恩委員長だって狂人としての資格は充分だ。と考えれば身内を処刑に際して対空機関砲でバラバラにするという、これぞ狂人という噂が出回っているが、事の真偽はともかくこれって狂人理論そのものではないか。そしてトランプ氏と狂人同士で実は裏でつるんでいる、とか有り得るよなぁ。というか、以前から一部ではヤラセ説は囁かれていた。狂人理論と共にトランプ氏は元プロレスの興行主だったのだから、もうその手の演出には長けているのというか専門家だから、北の将軍様とのプロレスごっこに世界が翻弄されているだけだったりしてねぇ‥‥。

もしかして、文ちゃんも狂人理論のつもりとか？ 確かにGSOMIA破棄とか如何考えても狂ってはいるが、狂人理論を使うには相手がビビらないと意味が無く、日本から見れば全く影響が無い脅迫では本物の狂人と馬鹿にされるだけだ。でも、その底なしの無能さが文ちゃんの良さなんだよねぇ。