フェラーリと衝突した祖父運転の軽自動車で同乗の女児(９)死亡

『18日、広島・福山市で軽乗用車とスポーツカーが衝突。祖父の運転する軽乗用車に乗っていた9歳の女の子は、事故の衝撃で車外に投げ出され、亡くなりました。』と報道されている事故が起こった。

この報道はマシな方で、他局ではフェラーリが事故を起こして、相手の軽自動車に乗っていた軽9歳の女の子が死亡、というようなものも見受けられた。

事故や事件で人が亡くなった場合、視聴者に対してインパクトの多いのは年寄り＜若者、男性＜女性であり、今回のように「9歳の女児」は最強だ。

次に自動車事故の場合、高級車は悪く見られるのもこれまた何時もの事で、今回のように「フェラーリが」何ていうのはマスコミにしてみれば久々の御馳走だ。他には「ポルシェが」何ていうのは結構見かける。その理由は高価なスポーツカーの割には販売台数がダントツな事で、数がでれば確率的に事故も起こすという事だ。そう言えば、先日はランボルギーニが煽り運転なんていうのもあったっけ。

さて、今回の事故だが、直進してきたフェラーリが右折した軽自動車と衝突したというもので、マスコミは『事故現場に残された車両…。前の部分が激しく壊れていて、当時のスピードや事故の衝撃の強さをうかがわせます。』な～んで言って、暗にフェラーリがスピードを出し過ぎたのが原因だ、と臭わせたいという魂胆が見え見えだ(笑

しかし、一般に右折での事故では直新車の過失割合は可なり低い。だから、マスコミは速度超過の無謀運転に誘導したいのだろう。

ところでこのフェラーリ、幾らくらいするのだろうか？ 報道されている画像を見ると‥‥

ミッドエンジンのタイプは明らかで、ミッドエンジンにＶ８ターボを搭載するフェラーリとしては「廉価版」だ。したがって、価格はフェラーリとしては安い3千万円チョイで、これが本来のフェラーリであるＶ１２気筒モデルとなると、四千五百万円以上となる。しかも伝統的なフェラーリはフロントエンジンだ。

それで、上の写真をみれば488GTB(2015～2019年)、もしくはF8トリブート(2019年～)で、この2モデルは一見するとよく似ている。

それで事故の写真をよく見ると、ホイールの形からすればF8トリブートだろう。エンジンはV8ターボ 3.9L 729ps 770N-m で、価格はベースグレードで約3,300万円となる。

要するにバリバリの現行モデルだ。ドライバーは35歳の男性医師というが、幾ら医師が高給だとはいえ、35歳の勤務医ではとても買える代物ではない。開業医という線もあるが、35歳では開業したばかりでそれどころでは無い筈だ。

となると、親も開業医、いやそれも小さなクリニックではなく民間の大規模病院を持つ医療法人の経営者とか？

しかし、医療法人でフェラーリを買えるのかといえば税理士の腕次第で、実際に医療法人名義のフェラーリを研修医の息子が乗り回りしている、何て例を聞いた事がある。最近は知らないが、バブルの頃に新設された私立医大の中でも△△で有名な医大の駐車場には、フェラーリ、ランボルギーニ、ポルシェ(それもターボ)がゴロゴロという、環八の中古外車屋のショールームと見紛うばかりの光景を目にした事がある。

余談だが、母がその病院に入院していた事があるので、面会が終わった後は学生用の駐車場で目の保養、なんてしたことがある。ええっ、そんな病院に入院して大丈夫なんかぁ、と思ったが、卒業生は大学には殆ど残らず、病院を切り回しているのは他の優秀な医大の卒業生だし、設備はカネにあかして最先端を買いまくっているから、結構正解だったりする。

さ～て、この事故だが、これで報道は終わりか、それともこれから大騒ぎをするのか、こりゃ見ものだ。

そして、これを見た教訓としては、軽自動車では死亡する事故でも相手のフェラーリはかすり傷すら無し、という事だ。

おじいちゃん、可愛い孫娘を乗せるには軽は駄目ですよ。せめてクラウンくらいでないと‥‥。

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